選日(せんじつ)とは?意味・一覧・9種類完全ガイド

2026年の選日・今日の選日・一粒万倍日・不成就日・八専・十方暮・天一天上・三隣亡・三伏・犯土・臘日まで網羅

2026年(令和8年)の選日

選日(せんじつ・撰日)

六曜・十二直・二十八宿・九星・暦注下段いずれにも属さない吉凶日の総称(別名「雑注」)。9種類の選日を算出。

今日の選日と明日の選日

今日の選日
2026年8月15日(土)
辛酉
不成就日 八専
明日の選日
2026年8月16日(日)
壬戌
八専の間日

今後7日の選日

日付 曜日 日干支 その日の選日
8月16日 (日) 壬戌 八専の間日
8月17日 (月) 癸亥 八専 三隣亡
8月18日 (火) 甲子 一粒万倍日
8月19日 (水) 乙丑
8月20日 (木) 丙寅
8月21日 (金) 丁卯
8月22日 (土) 戊辰
💡 選日の見方:一粒万倍日・天一天上は吉日、不成就日・三隣亡・八専・十方暮・三伏・犯土は凶日、臘日は諸説ありです。八専・十方暮・天一天上・犯土は継続する期間で、間日(まび)を挟むこともあります。選日は六曜や暦注下段と重ねて参照されることが多く、例えば「大安」かつ「一粒万倍日」の日は特に吉日とされます。

選日とは

選日(せんじつ・撰日)は、日本の暦注のうち「六曜・七曜・十二直・二十八宿・九星・暦注下段」のいずれにも属さない吉凶日の総称です。別名を「雑注(ざっちゅう)」とも呼びます。十干十二支(六十干支)の組み合わせや、節月(二十四節気起の月)、旧暦、二十四節気を用いて日々の吉凶を判定します。

選日に分類される暦注は9種類あり、吉日とされる「一粒万倍日」「天一天上」、凶日とされる「不成就日」「三隣亡」「八専」「十方暮」「三伏」「犯土」、吉凶について諸説のある「臘日」から成ります。江戸時代から続く暦の伝統で、婚礼・開業・建築・引越しなどの日取り選びに参考にされてきました。

選日の3つの特徴

  • 六十干支や節月を用いる:六曜や暦注下段と異なり、六十干支(60日周期)の特定位置や節月・旧暦の組み合わせで算出される
  • 期間型と単日型がある:八専・十方暮・天一天上・犯土は数日間続く「期間型」、一粒万倍日・不成就日・三隣亡・三伏は「単日型」
  • 重なりで効果が変わる:吉日と凶日が重なった場合は効果が半減、吉日同士が重なれば効果が倍増するとされる
📌 当サイトでの位置づけ:当サイト「日本暦」では、選日を9種類すべて網羅して解説しています。一粒万倍日は現代の暦では暦注下段と同じ欄に記載されることも多いため、特別な日(暦注下段)ページでも併せて紹介しています。

9種類の選日一覧

選日に分類される9種類の吉凶日を、吉日・凶日・諸説ありに分けて紹介します。各選日の詳細(撰日法・何に吉凶か・頻度)は折りたたみカードをご覧ください。

一粒万倍日 いちりゅうまんばいび
吉日
一粒の籾が万倍に実る意。万事を始めるに最適な吉日で、現代の暦注で最も親しまれる選日。
吉:開業・開店・種まき・投資・新しい財布の使い始め・仕事始め
忌:借金・人から物を借りること(苦労も万倍になる)
頻度:月に4〜6回程度
「一粒万倍日」の詳細を見る →
天一天上 てんいちてんじょう
吉日(期間)
方位神「天一神」が天に上り、方角の祟りがなくなる16日間。旅行・引越し・外出に吉。
吉:旅行・引越し・外出・方角を問わない移動
忌:結婚(一説に凶とする暦もある)・屋内の不浄(日遊神が地上に留まるため)
頻度:60日に1回、16日間継続
「天一天上」の詳細を見る →
不成就日 ふじょうじゅび
凶日
万事成就しない日。事を起こすと悪い結果を招くとされる。一粒万倍日と対になる選日。
吉:特になし(静かに過ごす)
忌:結婚・入籍・開店・命名・移転・契約・願い事・事始め
頻度:月に4回(8日ごと)
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三隣亡 さんりんぼう
凶日
この日に建築を行うと三軒隣まで滅ぶとされる大凶日。江戸時代は「三輪宝」と吉日だった逆転現象。
吉:特になし
忌:地鎮祭・棟上げ・建築関係の作業全般・高い所へのぼること
頻度:月に2〜3回
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八専 はっせん
凶日(期間)
壬子から癸亥までの12日間のうち、十干と十二支の五行が重なる8日間。気が偏り万事に凶。
吉:特になし(間日は通常通り)
忌:婚礼・造作(建築)・売買・針灸・柱立て
頻度:60日に1回、12日間(うち8日が凶、4日が間日)
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十方暮 じっぽうぐれ
凶日(期間)
十方(天地八方)が暮れる(闇となる)意。五行が相剋する日が続くため万事に凶。
吉:特になし
忌:結婚・相談事・重要な契約・事始め
頻度:60日に1回、10日間
「十方暮」の詳細を見る →
三伏 さんぷく
凶日
初伏・中伏・末伏の3日を総称。陽気と土気が重なり、万事に凶とされる夏の凶日。
吉:特になし
忌:種蒔き・結婚・旅行・重労働・呑み過ぎ
頻度:年に3回(夏から初秋にかけて)
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犯土 つち・ぼんど
凶日(期間)
土を犯してはならない期間。大犯土(大土)7日と小犯土(小土)7日から成る。土いじり全般を忌む。
吉:特になし
忌:井戸掘り・伐採・種蒔き・土木工事・築墓・土を動かす作業全般
頻度:60日に1回、計14日間(間日1日を含む)
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臘日 ろうじつ
諸説あり
旧年と新年のつなぎ目の期間。大祓を行う日とされた。吉凶は諸説あり、採用しない暦も多い。
吉:大祓え・清めの行事
忌:特になし(暦により異なる)
頻度:年に1回(冬至〜節分の前日)
「臘日」の詳細を見る →

2026年の選日出現回数

一粒万倍日
64日 / 年
不成就日
49日 / 年
八専
48日 / 年
十方暮
60日 / 年
天一天上
96日 / 年
三隣亡
33日 / 年
大犯土
44日 / 年
小犯土
44日 / 年
三伏
3日 / 年
💡 出現回数のポイント:天一天上は16日間継続するため年間約96日と最も多く、次いで一粒万倍日が約54日あります。三伏は夏から初秋にかけての3日のみと最も少ないのが特徴です。大犯土・小犯土は60日に1回ずつ計14日間巡ります。

一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)詳細ページへ →

一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)は、「一粒の籾(もみ)が万倍に実る稲穂になる」という意味の吉日で、選日の中で最も親しまれている吉日です。万事を始めるに良く、特に仕事始め・開店・種まき・お金を出すことに吉とされます。宣明暦時代には「万倍」とだけ記載されていましたが、貞享暦で一旦外され、明治6年の新暦から民間暦に復活しました。

項目内容
分類選日(吉日)
読み方いちりゅうまんばいび・いちりゅうまんばいにち
意味一粒の籾が万倍に実る。万事を始めるに吉。
何に吉開業・開店・種まき・投資・新しい財布の使い始め・仕事始め
何を忌む借金・人から物を借りること(苦労も万倍になる)
頻度月に4〜6回程度(年間約54日)
撰日法節切り(節月)と日支の組み合わせ。寅月(立春〜啓蟄前日)は丑日・午日など。

一粒万倍日の撰日法(節月と日支)

節月該当日支節月該当日支
寅月(1月節)丑日・午日申月(7月節)子日・未日
卯月(2月節)酉日・寅日酉月(8月節)卯日・申日
辰月(3月節)子日・卯日戌月(9月節)酉日・午日
巳月(4月節)卯日・辰日亥月(10月節)酉日・戌日
午月(5月節)巳日・午日子月(11月節)亥日・子日
未月(6月節)酉日・午日丑月(12月節)卯日・子日
📌 一粒万倍日の重なり:一粒万倍日は他の暦注と重なる場合があります。天赦日甲子己巳などの吉日と重なれば効果が倍増し、凶日と重なれば効果が半減するとされます。一粒万倍日と天赦日が重なる日は「最強開運日」と呼ばれ、年に数日しかありません。詳細は特別な日(暦注下段)ページをご覧ください。

天一天上(てんいちてんじょう)詳細ページへ →

天一天上(てんいちてんじょう)は、方位の吉凶を司る「天一神(てんいちじん)」が天に上っている16日間の吉期間です。天一神は地上で方角を巡る神で、その方角へ向かうことを忌む風習がありました(平安時代の『源氏物語』にも見えます)。天一神が天に上る期間は方角の祟りがなくなり、どこへ向かっても良いとされます。

ただし、代わりに日遊神(ひゅうじん)が地上に降りるため、屋内は清潔に保つべきとされます。選日の中で唯一の吉期間であり、旅行・引越し・外出に吉とされますが、結婚については凶とする暦もあります。

項目内容
分類選日(吉日・期間)
読み方てんいちてんじょう
意味天一神が天上に上り、方角の祟りがなくなる16日間
何に吉旅行・引越し・外出・方角を問わない移動
何を忌む結婚(一説に凶)・屋内の不浄
頻度60日に1回、16日間継続(年間約96日)
撰日法六十干支30番「癸巳」から45番「戊申」までの16日間
📌 天一神とは:天一神(てんいちじん)は方位神の一種で、別名を「中神(なかがみ)」とも呼ばれます。六十干支に沿って8日ごとに方位を変え、その方角へ向かうことを忌む「方位祟り(ほういいたたり)」の信仰は、平安時代から続く日本独自の暦注文化です。『源氏物語』でも光源氏が方忌みをする場面が描かれています。

不成就日(ふじょうじゅび)詳細ページへ →

不成就日(ふじょうじゅび)は、「万事成就しない日」で、事を起こすと悪い結果を招くとされる凶日です。一粒万倍日と対になる選日で、選日の中で最も代表的な凶日の一つです。婚礼・開店・命名・移転・契約・願い事など、新しいことを始めるのを避けるべきとされます。

項目内容
分類選日(凶日)
読み方ふじょうじゅび・ふじょうじゅにち
意味万事成就しない。事を起こすと悪い結果を招く。
何を忌む結婚・入籍・開店・命名・移転・契約・願い事・事始め
頻度月に4回(8日ごと、年間約48日)
撰日法月切り(旧暦)の月日で決定。8日周期で配当。

不成就日の撰日法(旧暦の月日)

旧暦月不成就日(日)旧暦月不成就日(日)
1月・7月3・11・19・274月・10月4・12・20・28
2月・8月2・10・18・265月・11月5・13・21・29
3月・9月1・9・17・256月・12月6・14・22・30
💡 注意:不成就日の計算は旧暦(太陰太陽暦)の月日を用います。新暦の月日ではありません。旧暦は每年月日が異なるため、新暦での不成就日は每年異なる日付になります。当サイトでは内部で旧暦に変換して計算しています。

三隣亡(さんりんぼう)詳細ページへ →

三隣亡(さんりんぼう)は、「この日に建築を行うと三軒隣まで滅ぶ」とされる大凶日です。江戸時代までは「三輪宝(さんりんぼう)」と表記され、逆に建築に吉とされる日でした。しかし、「屋立てよし(=良し)」の解説が「屋立て悪し(=悪し)」と伝わり、吉日が凶日に転じたとされます。現在は建築関係の作業全般を避ける日として知られます。

項目内容
分類選日(凶日)
読み方さんりんぼう
意味建築を行うと三軒隣まで滅ぶ。江戸時代は吉日だった逆転現象。
何を忌む地鎮祭・棟上げ・建築関係の作業全般・高い所へのぼること
頻度月に2〜3回(年間約30日)
撰日法節月と日支の組み合わせ。寅巳申亥月は亥の日、卯午酉子月は寅の日、辰未戌丑月は午の日。
📌 三輪宝から三隣亡へ:江戸時代まで三隣亡は「三つの輪宝(仏教の宝物)」を意味する「三輪宝(さんりんぼう)」と表記され、建築に吉とされる日でした。しかし明治維新後、「屋立てよし」の解説が「屋立て悪し」と伝わり、表記も「三隣亡(三軒隣を滅ぼす)」に変わりました。同じ読み「さんりんぼう」で吉凶が逆転した、暦注の歴史の中でも珍しい現象です。

八専(はっせん)詳細ページへ →

八専(はっせん)は、六十干支49番「壬子」から60番「癸亥」までの12日間のうち、十干と十二支の五行が同じになる8日間を指します。五行が重なるため気が偏り、万事に凶とされる期間です。残り4日は「間日(まび)」と呼ばれ、凶日ではありません。

項目内容
分類選日(凶日・期間)
読み方はっせん
意味五行が重なる8日間。気が偏り万事に凶。
何を忌む婚礼・造作(建築)・売買・針灸・柱立て
頻度60日に1回、12日間(うち8日が凶、4日が間日)
撰日法六十干支49番「壬子」から60番「癸亥」まで12日間。間日は癸丑・丙辰・戊午・壬戌。

八専の12日間(壬子〜癸亥)

干支番号干の五行支の五行八専
壬子49凶(八専)
癸丑50間日
甲寅51凶(八専)
乙卯52凶(八専)
丙辰53間日
丁巳54凶(八専)
戊午55間日
己未56凶(八専)
庚申57凶(八専)
辛酉58凶(八専)
壬戌59間日
癸亥60凶(八専)
💡 間日(まび)とは:八専の12日間のうち、十干と十二支の五行が異なる4日(癸丑・丙辰・戊午・壬戌)は「間日」と呼ばれ、八専の凶日から外されます。間日は通常の日と同じように過ごせます。

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十方暮(じっぽうぐれ)は、六十干支21番「甲申」から30番「癸巳」までの10日間の凶期間です。「十方(天地八方)が暮れる(闇になる)」という意味で、五行が相剋する日が続くため万事に凶とされます。結婚・相談事・重要な契約などを忌むべき期間です。

項目内容
分類選日(凶日・期間)
読み方じっぽうぐれ・じっぽうのくれ
意味十方(天地八方)が暮れる。五行が相剋する日が続く。
何を忌む結婚・相談事・重要な契約・事始め
頻度60日に1回、10日間(年間約60日)
撰日法六十干支21番「甲申」から30番「癸巳」までの10日間
📌 八専と十方暮の違い:八専は「五行が重なる(気が偏る)」日、十方暮は「五行が相剋する(気が衝突する)」日が続く期間です。いずれも万事に凶とされますが、原因が逆です。八専は60日周期の後半(49〜60番)、十方暮は中盤(21〜30番)に位置します。十方暮の翌日は「癸巳」で、ここから天一天上(16日間)が始まります。

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三伏(さんぷく)は、初伏・中伏・末伏の3日を総称する凶日で、陽気と土気が重なるため万事に凶とされます。種蒔き・結婚・旅行などを忌むべき日とされ、最も暑い時期にあたります。夏至後第3庚日を初伏、第4庚日を中伏、立秋後第1庚日を末伏として計算されます。

項目内容
分類選日(凶日)
読み方さんぷく
意味初伏・中伏・末伏の3日。陽気と土気が重なる。
何を忌む種蒔き・結婚・旅行・重労働・呑み過ぎ
頻度年に3回(夏から初秋にかけて)
撰日法夏至後第3庚日を初伏、第4庚日を中伏、立秋後第1庚日を末伏とする。

2026年の三伏

選日日付曜日意味
初伏7月15日(水)夏至後第3庚日
中伏7月25日(土)夏至後第4庚日(初伏の10日後)
末伏8月14日(金)立秋後第1庚日
📌 庚日(かのえび)とは:庚日とは、十干の「庚(かのえ)」を頭に持つ日で、10日ごとに巡ります。三伏は夏の最も暑い時期に設定されており、古代中国の「五行説」に基づき、火の剋する水を避けて土気を重ねる考え方が根底にあります。現在では「暑さを凌ぐ時期」としての意味合いが強いです。

犯土(つち・ぼんど)詳細ページへ →

犯土(つち・ぼんど)は、「土を犯してはならない」期間で、井戸掘り・伐採・種蒔き・土木工事・築墓・庭いじりなど、土を動かす作業全般を避けるべきとされる凶期間です。大犯土(大土)7日と小犯土(小土)7日の計14日間(間日1日を含む)が60日に1回巡ります。

項目内容
分類選日(凶日・期間)
読み方つち・ぼんど
意味土を犯してはならない期間。土を動かすと土の神の祟りがある。
何を忌む井戸掘り・伐採・種蒔き・土木工事・築墓・土を動かす作業全般
頻度60日に1回、計14日間(間日1日を含む)
撰日法大犯土は六十干支7番「庚午」から13番「丙子」まで7日間(14番丁丑は間日)。小犯土は15番「戊寅」から21番「甲申」まで7日間。

犯土の14日間(庚午〜甲申)

干支番号分類
庚午7大犯土
辛未8大犯土
壬申9大犯土
癸酉10大犯土
甲戌11大犯土
乙亥12大犯土
丙子13大犯土
丁丑14間日
戊寅15小犯土
己卯16小犯土
庚辰17小犯土
辛巳18小犯土
壬午19小犯土
癸未20小犯土
甲申21小犯土
💡 現代の犯土:現代では園芸やリフォーム、墓石の建立、家の増築などを控える人が多い時期です。ただし、選日の中では比較的迷信的な要素が強く、現代の生活で完全に守るのは難しいため、参考程度にするのが良いでしょう。

臘日(ろうじつ)詳細ページへ →

臘日(ろうじつ)は、旧年と新年のつなぎ目の期間を指す選日で、「臘(ろう)」には「つなぎ合わせる」という意味があります。大祓(おおはらえ)を行う日とされ、大晦日(おおつごもり)と呼ぶこともありました。吉凶については諸説あり、採用しない暦も多い選日です。

項目内容
分類選日(諸説あり)
読み方ろうじつ
意味旧年と新年のつなぎ目の期間。大祓を行う日とされた。
何に吉大祓え・清めの行事
何を忌む特になし(暦により異なる)
頻度年に1回(冬至〜節分の前日)
撰日法冬至から立春の前日(節分)までの期間を指す説が有力。旧暦12月末日を指す説もある。

2026年の臘日

項目日付
始まり(冬至)12月21日
終わり(節分の前日)2月3日
期間約45日間
📌 臘日の位置づけ:臘日は吉凶について諸説あり、暦注として採用しない暦も多い選日です。当サイトでは参考として解説しますが、選日の中では最も重視されない日となっています。「大祓」は日本独自の神道行事で、6月と12月の晦日に行われます。

選日と暦注下段の違い

暦注下段(れきちゅうげだん)は、天赦日・神吉日・受死日・十死日など、暦の最下段に記載されてきた吉凶注記の総称です。一方、選日(せんじつ)は暦注の分類上、六曜・十二直・二十八宿・九星・暦注下段のいずれにも属さないものを指します。

項目選日(せんじつ)暦注下段
分類六曜・十二直・二十八宿・九星・暦注下段以外の暦注暦の最下段に記載される吉凶注記の総称
種類9種類(一粒万倍日・不成就日・八専・十方暮・天一天上・三隣亡・三伏・犯土・臘日)多数(天赦日・神吉日・受死日・十死日・五墓日・壬生・天恩日・母倉日など)
算出法六十干支・節月・旧暦・二十四節気主に干支の組み合わせや陰陽五行説
代表性一粒万倍日が最も有名天赦日・受死日が最も有名
📌 一粒万倍日の分類について:一粒万倍日は厳密には選日に分類されますが、現代の暦では暦注下段と同じ欄に記載されることが多いため、当サイトの特別な日(暦注下段)ページでも併せて紹介しています。暦注下段と選日は互いに重なる日が多く、併せて参照するのが一般的です。

撰日法(せんじつほう)とは

撰日法(せんじつほう)とは、選日を算出する方法のことです。選日の9種類は、それぞれ異なる算出方法を持ちます。大きく分けると以下の4つの方法に分類されます。

1. 六十干支による算出

六十干支(60日周期)の特定の番号位置を用いて算出する選日です。期間型の選日に多い方法です。

  • 八専:49番「壬子」から60番「癸亥」まで12日間(うち8日が八専、4日が間日)
  • 十方暮:21番「甲申」から30番「癸巳」まで10日間
  • 天一天上:30番「癸巳」から45番「戊申」まで16日間
  • 大犯土:7番「庚午」から13番「丙子」まで7日間(14番丁丑は間日)
  • 小犯土:15番「戊寅」から21番「甲申」まで7日間

2. 節月と日支による算出

節月(二十四節気起りの月)と日支(十二支)の組み合わせで算出する選日です。単日型に多い方法です。

  • 一粒万倍日:節月と日支の組み合わせ(12パターン)
  • 三隣亡:節月と日支の組み合わせ(寅巳申亥月→亥、卯午酉子月→寅、辰未戌丑月→午)

3. 旧暦の月日による算出

旧暦(太陰太陽暦)の月日で算出する選日です。月ごとに8日周期で配当されます。

  • 不成就日:旧暦の月日(1・7月は3・11・19・27日など、8日周期)

4. 二十四節気と庚日による算出

二十四節気(夏至・立秋)と十干の「庚」を用いて算出する選日です。

  • 三伏:夏至後第3庚日を初伏、第4庚日を中伏、立秋後第1庚日を末伏
📌 節切りと月切り:選日の算出には「節切り(せつぎり)」と「月切り(つきぎり)」の2種類があります。節切りは二十四節気の節気(立春・啓蟄など)を基準に月を区切る方法で、月切りは旧暦の月日を用いる方法です。一粒万倍日・三隣亡は節切り、不成就日は月切りで算出されます。

選日の歴史と起源

選日(せんじつ)は、中国古代の「選日術(せんじつじゅつ)」に起源を持ちます。選日術とは、日々の吉凶を判定する占法の総称で、漢代(紀元前206年〜紀元後220年)には既に体系化されていました。日本には宣明暦(せんみょうれき)と共に伝来し、平安時代から江戸時代まで暦注として使われ続けました。

明治時代の禁止と復活

明治6年(1873年)、明治政府は「暦注禁止令」を発し、六曜・暦注下段・選日など多くの暦注を公式に禁止しました。しかし民間では暦注を信じる人が多く、民間暦(家庭用カレンダー)として密かに使われ続けました。特に一粒万倍日は現代のカレンダーや手帳にも記載されることが多く、選日の中で最も親しまれています。

三隣亡の逆転現象

選日の中で最も興味深いのが三隣亡(さんりんぼう)の歴史です。江戸時代までは「三輪宝(さんりんぼう)」と表記され、仏教の三つの宝物を意味する吉日でした。しかし明治維新後、「屋立てよし(=良し)」の解説が「屋立て悪し(=悪し)」と伝わり、表記も「三隣亡(三軒隣を滅ぼす)」に変わりました。同じ読みで吉凶が逆転した、暦注の歴史の中でも珍しい現象です。

📌 国立国会図書館の解説:国立国会図書館「暦の中のことば」によると、選日は「雑注(ざっちゅう)」とも呼ばれ、六曜・十二直・二十八宿・九星・暦注下段のいずれにも属さない吉凶日の総称と定義されています。江戸時代の暦注は200種類以上ありましたが、現代のカレンダーに記載されるのは一部です。

現代における選日

現代の日本で、選日の中で最も親しまれているのは「一粒万倍日」です。開業・開店・新しい財布の使い始め・種まきなどに吉日とされ、カレンダーや手帳にも記載されることが多くなっています。特に一粒万倍日と天赦日が重なる「最強開運日」は、冠婚葬祭業界で話題になることもあります。

一方、「不成就日」「三隣亡」などの凶日も、婚礼・開業・建築などの場面で参考にされることがあります。ただし、選日は六曜(大安・仏滅など)と比べると知名度が低く、一部の暦注愛好家や冠婚葬祭業者以外には馴染みがないのが現状です。

選日の現代的な活用法

  • 開業・開店:「一粒万倍日」を選ぶ人が多い
  • 新しい財布の使い始め:「一粒万倍日」に買い替える人が多い
  • 婚礼:「不成就日」や「八専」を避ける人がいる
  • 建築:「三隣亡」や「犯土」を避ける人がいる
  • 引越し・旅行:「天一天上」期間を選ぶ人がいる
💡 選日を活用する際の注意:選日は六曜や暦注下段と同様、科学的根拠のない迷信的な要素が強い暦注です。過度に気にする必要はなく、「参考の一つ」として楽しむのが良いでしょう。大切なのは日取りよりも、その日を迎える準備と心構えです。

関連する暦注

選日と併せて参照されることが多い暦注を紹介します。

よくある質問(FAQ)

選日(せんじつ)とは何ですか?
選日(せんじつ・撰日)は、暦注のうち「六曜・七曜・十二直・二十八宿・九星・暦注下段」のいずれにも属さない吉凶日の総称で、「雑注(ざっちゅう)」とも呼ばれます。十干十二支(六十干支)の組み合わせや節月・旧暦・二十四節気を用いて日々の吉凶を判定します。一粒万倍日・不成就日・八専・十方暮・天一天上・三隣亡・三伏・犯土・臘日の9種類から成り、婚礼・開業・建築などの日取り選びに参考にされてきました。
選日と暦注下段の違いは何ですか?
暦注下段(れきちゅうげだん)は天赦日・神吉日・受死日・十死日など、暦の最下段に記載されてきた吉凶注記の総称です。一方、選日は暦注の分類上、六曜・十二直・二十八宿・九星・暦注下段のいずれにも属さないものを指します。厳密には一粒万倍日は選日に分類されますが、現代の暦では暦注下段と同じ欄に記載されることが多く、当サイトの特別な日(暦注下段)ページでも一粒万倍日を併せて紹介しています。
選日で最も縁起が良いのはどれですか?
選日の中で最も吉とされるのは「一粒万倍日」です。一粒の籾が万倍に実る意で、新しいことを始めるのに最適とされます。次いで「天一天上」の期間も、方位神が天に上り方角の祟りがなくなるため旅行や引越しに吉とされます。なお、一粒万倍日が暦注下段の「天赦日」と重なった日は「最強開運日」と呼ばれ、年に数日しかありません。
選日で最も縁起が悪いのはどれですか?
選日に分類される凶日のうち、最も忌むべきとされるのは「三隣亡」と「不成就日」です。三隣亡は建築を行うと三軒隣まで滅ぶとされ、不成就日は事を起こすと成就しないとされます。また「八専」「十方暮」「犯土」は数日間続く凶期間で、それぞれ婚礼・相談事・土いじりを忌むべき期間です。ただし、これらは迷信的な要素が強く、過度に気にする必要はありません。
一粒万倍日にやってはいけないことは?
一粒万倍日は「良いことも悪いことも万倍になる」日とされます。そのため、借金や人から物を借りること、葬儀などの凶事は避けるべきとされます。反対に、開業・開店・種まき・投資・新しい財布の使い始めなど、新しいことを始めるには最適な日です。一粒万倍日は月に4〜6回ほど巡ってきます。
三隣亡はなぜ建築に凶なのですか?
三隣亡(さんりんぼう)は「この日に建築を行うと三軒隣まで滅ぶ」とされる凶日です。興味深いことに、江戸時代までは「三輪宝(さんりんぼう)」と表記され、建築に吉とされる日でした。「屋立てよし(=良し)」の解説が「屋立て悪し(=悪し)」と伝わり、吉日が凶日に転じたとされます。現在は建築関係の作業全般を避ける日として知られます。
八専と十方暮の違いは何ですか?
八専(はっせん)は六十干支49番「壬子」から60番「癸亥」までの12日間に集中する、五行が重なる8日間(間日4日を除く)の凶期間です。十方暮(じっぽうぐれ)は六十干支21番「甲申」から30番「癸巳」までの10日間で、五行が相剋する日が続く凶期間です。いずれも万事に凶とされますが、八専は「気が偏る」、十方暮は「気が衝突する」という理由で凶とされます。
天一天上の期間はなぜ吉日なのですか?
天一天上(てんいちてんじょう)は、方位の吉凶を司る「天一神」が天に上っている16日間です。天一神は地上で方角を巡り、その方角へ向かうことを忌む風習がありました(平安時代の『源氏物語』にも見えます)。天一神が天に上る期間は方角の祟りがなくなり、どこへ向かっても良いとされます。ただし、代わりに日遊神(ひゅうじん)が地上に降りるため、屋内は清潔に保つべきとされます。
犯土(つち)の期間中にしてはいけないことは?
犯土(ぼんど)は「土を犯してはならない」期間で、井戸掘り・伐採・種蒔き・土木工事・築墓・庭いじりなど、土を動かす作業全般を避けるべきとされます。大犯土7日と小犯土7日の計14日間(間日1日を含む)が60日に1回巡ります。現代では園芸やリフォーム、墓石の建立などを控える人が多い時期です。
三伏(さんぷく)はいつ頃ですか?
三伏は初伏・中伏・末伏の3日を指し、夏至後第3庚日を初伏、第4庚日を中伏、立秋後第1庚日を末伏として計算されます。2026年は7月15日(初伏)・7月25日(中伏)・8月14日(末伏)となります。種蒔き・結婚・旅行などを忌む凶日とされ、暑さの厳しい時期にあたります。
臘日は吉日ですか?凶日ですか?
臘日(ろうじつ)は吉凶について諸説があり、採用しない暦も多い選日です。旧年と新年のつなぎ目の期間を指し、冬至から立春の前日(節分)までとする説が有力です。大祓(おおはらえ)を行う日とされ、大晦日(おおつごもり)と呼ぶこともありました。現代では選日として重視されることは少なくなっています。
選日は信じるべきですか?
選日は六曜や暦注下段と同様、科学的根拠のない迷信的な要素が強い暦注です。明治時代に政府が禁止したにもかかわらず民間で使われ続けてきた歴史があります。現代では自由に使えますが、過度に気にする必要はありません。婚礼や開業、引越しなどの日取りを決める際の「参考の一つ」として楽しむのが良いでしょう。大切なのは日取りよりも、その日を迎える準備と心構えです。
選日と六曜はどう違いますか?
六曜(大安・仏滅・先勝・友引・先負・赤口)は6日周期で循環する日々の吉凶で、現代の日本で最も親しまれる暦注です。一方、選日は六十干支(60日周期)や節月・旧暦・二十四節気を用いて算出される、より複雑な吉凶日です。六曜と選日を併せて参照する人が多く、例えば「大安」かつ「一粒万倍日」の日は特に吉日とされます。六曜の詳細はこちらをご覧ください。

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